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瀬戸内国際芸術祭(秋)に行ってみた その18

小豆島でおもてな

 小豆島の旅では、最後の最後にアートで感動するだけでなく、人に感動させられました。三都半島の神ノ浦の『島の家 三都半島』で、暖かいコーヒーとお菓子のおもてなしを受けました。それも無料なのに、地元の名産、手延べそうめんもお土産としてくれたのです。地元の方、年配の方からお子さんまで、みんなでの歓待です。

 神ノ浦でバスを待つか、次のバス停、市神子まで歩いて、そこでアートを見るかと悩んでいたのですが、『島の家 三都半島』の方に、「ここから歩いてどのくらいですか?」と尋ねたら、「うぅ~ん、10分くらいかな」って言った途端、「ちょっと、待って、○○さん呼び止めて!」と、みんなに声を掛けてくれたんです。ちょうど、その方は車で市神子まで行くところだったみたいです。

 なんと、突然、車で送ってくれることになったんです。ラッキーです。乗せてくれたおばさん、とても親切で、途中に同じように歩いている子を見つけて、「あの子もそうやろ」と乗せてあげて、しかもアート作品の前まで乗せてくれて、観終わるまで、待ってくれて、さらに次の作品まで案内してくれたんです。本当に感謝です。

 しかも、それで終わらないんです。市神子の作品を見た後、また隣の隣のバス停、蒲野のアート作品の場所まで案内してくれました。鑑賞時間が17時までだからと急いで、作品のところまで送ってくれました。そのおばさんの別れの時の言葉、「また、島に来てくださいね。」という言葉が心に響きました。


『島の家 三都半島』
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 鑑賞を終えて、最終のバス停でバスを待っていると、少し遅れてバスがやってきました。そして運転手さんが言った言葉にびっくり、「満員なので、次の車が来るから、それに乗せてもらって」という言葉でした。

 そのバス停の三人、すっかり日が暮れてしまって、不安ながら待っていると、車がやってきました。私は、マイクロバスかワンボックスで来るかと思ったら、なんと、軽でやってきたんです。あれっ?!島民の方?

 乗せてもらって、話を聞くと、「バスの運転手さんが、もう乗せられないから一緒に付いてきて、バスに乗れない人を乗せてあげて欲しいと言われたので、急いでやってきたんや」ということなんです。三人共、池田港から高松に向かうので、このバスを乗り損ねてしまうと面倒なことになったので、乗せてくれた島民の親切さに感動。

 こんなことがあるんだって思うことが続きました。いいことがあまりない日々で、こうゆうことがあると、まだまだ、人生わからないなぁと思います。そんな思いにふけながら、船に乗り込みました。そして出航するときに、島から離れる家族なんでしょうか?その方に、手を振りながら「バイバイ」との声と紙テープ、島の別れならではの風景です。子供たちだけでなく、大人たちも最後、岸壁の端まで走って「バイバイ」という声を掛けているのを見て、今、私も仕事上で人との別れって、日常的にあるけれど、単に挨拶だけで済んでしまっているのが、物足りないというか寂しいなと思いました。
by neo-hachi | 2013-11-10 16:56 |